令和から始める日本酒生活

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日本酒の魅力を少しでも伝えたい|一人の日本酒好きが送る日々のお酒レビュー

「黒龍 垂れ口 R2BY」冬の到来を告げる黒龍のロングセラー

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こんにちはー、わさびです。
福井県永平寺町より「黒龍 垂れ口」の紹介です。

日本酒愛好家から絶大な支持をほこる黒龍。今回いただく垂れ口は寒さが本格的に厳しくなり始める初冬に搾られたその年の新酒で、毎年ソッコー売り切れとなる程の人気商品だそうです。

ちなみに”垂れ口”とは、お酒を搾る機械(槽:ふね)から搾ったお酒が出るところで”ふな口”ともいいます。つまり、搾り終わったばかりのお酒をろ過、火入れせずに詰めたお酒で瓶の底には僅かですがオリ(もろみ)があります。

サラりとしつつコクを感じさせるバランスに脱帽

  • 原料米:福井県産五百万石100%
  • 精米歩合:65%
  • アルコール分:18度
  • 日本酒度:-7
  • 備考:生原酒、アル添、おりがらみ
  • 製造/開栓:20.11/20.12

日本酒度-7と黒龍でも唯一(貴醸酒をのぞく)のマイマス数値。しかもアルコール分は18度・・・。普段の黒龍からは想像できない甘く濃厚な味わいが期待できますね。

香りはフルーティーとは少し違う甘やかなインク系の香りに麹様のニュアンス。印象としては前回紹介した玉川と概ね一緒です。

口に含むと新酒らしいフレッシュ感。サラサラとした触感から次第にコクへと表情を変えて終始味わいの変化を楽しめます。

味わいとしては総じて甘口、ただ上述したようにフレッシュ感とサラサラとした触感からクドさは感じません。口全体に広がる甘味が粉雪のように舌にしみ込み、原酒らしい深いコクと旨味へと変わっていく。サラっとした甘味から深いコクを生み出し軽やかにキレるという何とも変幻自在かつ恐ろしいバランス・・・これが黒龍本醸造、納得です。

本醸造”ということで醸造アルコールを添加したタイプのお酒ですが、悪い意味でのアルコール感はなくそちらが苦手な方でも全然いけるタイプだと思います。むしろアルコール添加のメリットが垣間見えるお酒だと思うのでそういう方にこそおすすめしたい!

というわけで「黒龍 垂れ口」でしたが今酒造年度(R3BY)からは「九頭龍 」にブランド移行するらしいです。黒龍公式HP見たところ数値に大きな変化はなく値段も据え置きなので中身は一緒かな?廃止ではなく名前だけ変わる感じでとりあえずホッとしました。

余談ですが、少しだけ(1合くらい)残しておいたのを半年後に飲んでみたらコクが増して旨かったので意外と熟成向いてるかも?今年買えたら1本買って1年後にまたレビューしようかなと思ってみたり。

それではまた!

Memo
  • フレッシュ
  • バランスがいい

甘辛:甘| |○| | | |辛

濃淡:濃| |○| | | |淡

香り:穏| | | |○| |華

タイプ:モダン/ミディアム

おすすめの飲み方:冷酒

相性の良かった料理:

商品情報

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特定名称 本醸造酒
原材料 米(国産)、米麹(国産米)
原料米 福井県産五百万石100%
精米歩合 65%
アルコール分 18度

酒蔵情報

黒龍酒造株式会社
所在地 福井県吉田郡永平寺町松岡春日1-38
ホームページ https://www.kokuryu.co.jp/