令和から始める日本酒生活

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「嘉美心 純米吟醸生酒 冬の月 R2BY」無濾過生原酒ブームの草分け的存在な芳醇旨口酒

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こんにちはー、わさびです。
今回紹介するのは、岡山県浅口市より「嘉美心 純米吟醸生酒 冬の月(以下冬の月)」です。「冬の月」は嘉美心酒造さんが2000年からスタートされたスピンオフ的なブランドです。

無濾過生原酒の走りといえば「飛露喜」を思い浮かべる方も多いと思いますが、こちらの冬の月もその草分け的存在といえます。20年前は今ほど冷蔵流通や冷蔵管理の体制がしっかりしていませんでしたが、うまい日本酒を飲み手に届けたいという蔵元の思いから生まれたのが冬の月です。

フルーティさと旨味が口全体に広がる芳醇な味わい

  • 原料米:岡山県産アキヒカリ
  • 精米歩合:58%
  • 酵母:岡山白桃酵母
  • アルコール分:16度
  • 日本酒度:-3
  • 備考:無濾過生原酒
  • 製造/開栓:11.20/01.21
  • 購入店:中久本店

使用米のアキヒカリは飯米ですが、この地の酒造りと相性がいいのか備中杜氏を擁する県内の酒蔵で多く使われている印象があります。

岡山名産の白桃から発見されたその酵母は名前のとおりとてもフルーティー。イメージとしては出羽桜の桜花に近いような?・・・ただ桜花ほどは強くなくほんのりと香る程度。

口当たりはフレッシュながら濃密な米の旨味や甘味が感じられ、新鮮な桃をかじったような芳醇な香味が口中に広がります。

コメ本来のもつ自然な甘さをしっかりと感じさせつつも酸味をたたせ最後まで飲みやすいバランスの良い味わい。開栓後1週間くらいたつとフレッシュ感がほどよく抜けてより旨甘を感じられ個人的には好みでした。少量氷温で9ヶ月ほど寝かせましたがトロっとした完熟桃みたいでこれまた美味。

モッツァレラチーズ単体やカプレーゼもいいですが、やはり桃と合わせたくなったので缶詰開けて桃モッツァレラをアテにいただきました。桃+チーズ+日本酒という異色の組み合わせですがよく合います!

嘉美心酒造の主要銘柄である「嘉美心」が正統派な”THE・日本酒”というタイプの旨口酒であるのに対し、「冬の月」は最近流行りの”モダン"な旨口酒という表現がしっくり来る味わいでした。

冬の月には首掛けにアンケート用紙が同封されており、消費者の声に耳を傾けるという素晴らしい取り組みをされています(私自身これまで色んなお酒呑んできましたがこの様な取り組みはコレが初めてでした)。また、文字通り冬季限定だった冬の月ですが、昨年には発売から20周年にあわせた限定の季節商品を出すなど今後の発展にますます期待がかかる銘柄です。

Memo
  • フレッシュ
  • フルーティ

甘辛:甘| |○| | | |辛

濃淡:濃| |○| | | |淡

香り:穏| | | |○| |華

タイプ:モダン/ミディアム

おすすめの飲み方:冷酒

相性の良かった料理:桃モッツァレラ

商品情報

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特定名称 純米吟醸酒
原材料 米、米麹
原料米 岡山県産アキヒカリ
精米歩合 58%
アルコール分 16
日本酒度 -
酸度 -

酒蔵情報

嘉美心酒造株式会社
所在地 岡山県浅口市寄島町7500-2
ホームページ https://kamikokoro.co.jp/