令和から始める日本酒生活

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日本酒の魅力を少しでも伝えたい|一人の日本酒好きが送る日々のお酒レビュー

「防長鶴 純米酒 ふた夏越した ひやおろし 番外編」ふた夏分の旨味を蓄えた味わいはあらゆる温度帯で高いパフォーマンスを示す

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こんにちは、わさびです。
前回の貴に続いてまたまた山口県からの紹介です!

今回ご紹介するのは、山口を訪れたことがある方ならコンビニや土産物店で一度は見たことがあるであろう「毛利公」で有名な山縣本店から、「防長鶴 純米酒 ふた夏越したひやおろし」です。

防長鶴は、新たな杜氏を迎えるにあたり従来の酒造りから心機一転、「伝統と新規性の共存」を掲げ立ち上げられた創業当時の復刻銘柄です。

番外編シリーズは、防長鶴の中でも杜氏さんの趣味(?)で試験的に貯蔵されていた文字通りまさに番外編なラインナップ。今回いただくお酒はふた夏を蔵で過ごしたひやおろしです。

それでは、いただきます。

見出し

  • 原料米:山口県山田錦100%
  • 精米歩合:60%
  • アルコール分:15.5度
  • その他仕様:H30BY(、氷温貯蔵?)
  • 製造/開栓:20.10/20.11
  • 購入店:栄屋長谷商店

前年のものは酒屋情報で氷温貯蔵ということが分かっているのですが今年は情報なし・・・外観や味わいから想像するに貯蔵温度は低そうです。

香りは穏やか、ほのかに梨や乳酸のニュアンス
ふた夏越えとは思えないほど熟成感がありません。ほのかに梨系の甘い香りに乳酸由来かさっぱりとした香りがするのでどちらかというと爽やかな印象さえ受けます。

飲みやすさと重厚な旨味が共存した不思議な味わい
ふた夏越しだと聞いて構えていましたが、予想ほど重くなくむしろ軽めの飲み口です。ただ軽めだからといって物足りないとかコクがないとかは全くありません。むしろ後半にかけて濃縮されたような旨味とどっしりとした酸味を感じられます。余韻にかけてもスゥーッと引いていくキレのよさがあって飲み飽きしません。これは魚料理と合いそうだ!

冷酒にするとアタックに少し甘味を感じるようになり、余韻にかけて苦味がアクセントとして加わり全体的にスマートで飲みやすい。ぬる燗では、口当たりが柔らかくなりふっくらとした米感のある飲み口が楽しめます。熱燗では、辛味を感じるようになり全体的にシャキっとします。どの温度帯も甲乙つけたがい美味しさですが、個人的な好みはぬる燗です。

ごちそうさまでした。

Tasting Memo
  •  
  • 旨口

甘辛:甘| | | | |○|辛

濃淡:濃| | | |○| |淡

香り:穏|○| | | | |華

タイプ:クラシック/ミディアム

おすすめの温度帯:常温

相性の良かったおつまみ:サバの柚庵焼き、ブリのカルパッチョ

おわりに

もともと山縣本店さんには「毛利」という銘柄があったのですが、蔵の代表銘柄である毛利公と似ていることから差別化を図るため防長鶴が復活したらしいです。実際問題、従来のイメージが払拭しきれずに苦戦している地方蔵って結構ありそうですよね…自分ももし見かけたのが毛利だったら「山口のコンビニに置いてあるアレね」って感じで手に取ってなかったかもしれません。つぎは定番の無濾過原酒のんでみたいですね。

商品情報

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特定名称 純米酒
原材料 米、米麹
原料米 山口県山田錦100%
精米歩合 60%
アルコール分 15.5度

酒蔵情報

山縣本店
所在地 山口県周南市久米2933
ホームページ http://www.yamagt.jp/