令和から始める日本酒生活

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日本酒の魅力を少しでも伝えたい|一人の日本酒好きが送る日々のお酒レビュー

「磐城壽 純米酒 アカガネ」伝統的な日本酒の魅力が詰まった熟成純米酒

東日本大震災による被害で地元福島県浪江町から約150キロ離れた山形県長井市で酒造りを続けられている鈴木酒造店さんから「磐城壽 純米酒 アカガネ」です。

磐城壽の中でも熟成をテーマにしたコンセプト酒で、日本酒の魅力を多くの人に伝えようと古来より日本人に親しまれた金属である銅にあやかりアカガネと命名されたそうです。

熟成による香ばしさに円やかさ、存在感のある旨味と安定感のある酸味

現行のメジャー酒米の中でも古典的な雄町(岡山県産)を全量使用した純米酒精米歩合は65%、アルコール分は16度。以前は山廃造りでしたが現在は生酛造りに変更されています。熟成がテーマということでしぼってから2年かけて出荷されていますが、今回は自宅で更に2年と計4年熟成しています。

  • 原料米:岡山県産雄町100%
  • 精米歩合:65%
  • アルコール分:16度
  • その他:生酛造り
  • 製造/開栓:20.11(H30BY)/22.12
  • 購入店:小山商店

蒸かしたサツマイモのように穀物感があるほっこりとした甘い香り。口に含んだ瞬間伝わる円やかで濃密な旨みとそれを支えるしっかりとした酸味とのバランスが秀逸。醤油のような香ばしさもあるので和食、とりわけ煮魚との相性は抜群。

常温でも素晴らしく旨いですがこのお酒の真骨頂はお燗にあります。熱燗(55℃くらい)にしたときの芯のあるシャープな旨辛口も然り、そこから温度を少し下げたときの柔らかさがたまりません。まるで温泉に浸かっているような心地よさです!

透明感のある黄金色で如何にも熟成酒な色合いですが、見た目ほど熟成感は強くなくむしろまだまだ熟成の余地がありそうです。時間がかかりますがこのお酒が銅色(アカガネ)になるまでじっくり熟成させてみたい、そう思わされるいいお酒でした。

Memo
  • 熟成感
  • 円やか

甘辛:甘| | |〇| | |辛

濃淡:濃| |〇| | | |淡

香り:穏|〇| | | | |華

タイプ:クラシック/ミディアム

おすすめの飲み方:常温、燗酒

合わせた料理:魚の煮つけ、チーズ(カマンベール、スモーク)

商品情報

特定名称 純米酒
原材料 米(国産)、米麹(国産米)
原料米 岡山県産雄町100%
精米歩合 65%
アルコール分 16度

酒蔵情報

鈴木酒造店
所在地 福島県双葉郡浪江町大字請戸字東向10
鈴木酒造店 長井蔵
所在地 山形県長井市四ツ谷1-2-21
ホームページ http://www.iw-kotobuki.co.jp/