こんにちはー、わさびです。
ひやおろし最終回は久々の愛媛県からお送りします。
西日本最高峰「石鎚山」の麓で名水の町として名高い愛媛県西条市にあり、山の名を社名と酒銘に冠した石鎚酒造さんより「石鎚 特別純米 ひやろおし」です。
以前にも媛一会の夏酒で紹介したことがある愛媛酒ですがどちらも西条市のお酒で、ともに名水「うちぬき」と由来を同じとした伏流水が使われています。
水のやわらかさと米の力強さ
麹米に備前雄町、掛米には松山三井を使用。精米歩合は60%と純吟並に磨いている特別純米酒。松山三井は愛媛県の酒蔵で使われるお米(もとは飯米)で、大粒かつタンパク質含有量が低いのが特徴。
色は薄く黄色がかっています。前回の相模灘ほどではないですが、こちらもそれなりの熟成感が期待できそうです。
香りは日によってとらえ方に差がありましたが、穏やかな穀物感を和梨のような甘爽やかな香りのベールで覆っているようなイメージ。
口に含むと一瞬「水?」と思うほど綺麗で柔らかいアタック。しかしすぐにふくよかで酸のきいたコクのある味わいへとシフトしていきます。水由来か酸が結構たっているのに飲みづらさや辛さは感じず終始柔らかい。
熟成による味乗り、ふくらみのある旨味とシャープな酸味とのバランスがグッド。酸による力強いキレもかなり好みです。ただ一点、収斂味のような渋味?を感じそれが気になりました。瓶が空になるころには大分落ち着きましたが、もっと寝かせても面白そうでした。
雄町米の味の特徴として「野趣あふれる味」と表現されることがありますが、何故そう言われるのかこのお酒を飲んで少しつかめた気がします。(雄町の使用割合は20%なのでこの感覚が雄町由来かは分かりませんがw)
温度帯はこの時期の室温(15℃くらい)が一番美味しいと感じました。お燗は熱燗まで上げてしまうと少しエグみに近いものを感じたので~40℃くらいのぬる燗がいいのかなと。
肉魚野菜と合わせるアテには困らないお酒でしたが、とりわけ鶏肉(もも)を使った料理とよく合いました。また、含みの涼し気な香りと葱などの薬味との相性も良かったです。
次は愛媛地鶏と合わせたい!
というわけで2021年度(R2BY)のひやおろしレビュー終了でございます。天穏、相模灘、そして今回の石鎚・・・今期のひやおろしは収穫が多かった!
ところで愛媛県には媛っこという地鶏がいるようで、次に愛媛酒をいただく際はそちらも取り寄せてみようかなと思ってみたり。
それではまた!
- ふくよか
- キレがいい
甘辛:甘| | | |○| |辛
濃淡:濃| | |○| | |淡
香り:穏| | |○| | |華
タイプ:クラシック/ミディアム
おすすめの飲み方:冷酒常温
合わせた料理:鶏の葱塩だれ炒め
商品情報



特定名称 | 特別純米酒 |
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原材料 | 米(国産)、米麹(国産米) |
原料米 | 麹:備前雄町、掛:松山三井 |
精米歩合 | 60% |
アルコール分 | 16度 |
日本酒度 | +5.0 |
酸度 | 1.6 |
酒蔵情報
石鎚酒造株式会社 | |
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所在地 | 愛媛県西条市氷見402-3 |
ホームページ | https://www.ishizuchi.co.jp/ |